アルベール・カミュ(1913年 – 1960年)は、「異邦人」や「カリギュラ」といった小説を書いた、フランスの著名な小説家です。(代表作は異邦人で、殺人の理由に「太陽が眩しかったから」と供述するシーンが有名です)
このカミュが1947年に発表した小説「ペスト」が、世界中でベストセラーを記録しています。
この物語は、アルジェリアのオラン市に住む、医師のリウーが門の前で死んでいるネズミの死体を発見するところから始まります。ネズミの集団死が落ち着くにつれ、街で変死する人間が徐々に増えていきます。ペストの感染はどんどん広まっていきますが、行政はなかなか重い腰をあげません。植民地総督府の命令で都市が封鎖され、パニックに陥った市民がどのように振舞うかを描いています。
1947年に発表された小説ですが、今回のコロナの問題と通じるところが多々ありました。感染病の恐ろしさを密に描いた作品ですが、病気と闘う人々の力強さにも触れることができます。
〇最後に
自粛生活も(おそらく)後半戦。気分転換もできずに、気持ちがむしゃくしゃするときもあると思いますが、窓を開けて初夏の風を浴びながら、ぜひ読書を楽しんでくださいね。