不思議な言葉から、ショートショートを作ってみよう!

不思議な言葉から、ショートショートを作ってみよう!

MOSICライターの高橋です。
今回のサボり方改革は「ショートショートを作ってみよう!」です。
・・・ですが、僕らはインタビュー記事やパンフレットのライティングはしても、物語を作った経験はあまりありません。
そこで、『たった40分で誰でも必ず小説が書ける 超ショートショート講座(著:田丸雅智)』を参考に、MOSICのみんなで作ってみました。

作り方を簡単に説明すると、
① なんでもいいので、色んな言葉を集める
② その言葉から連想する言葉を集める(「風」なら「冷たい」とか)
③ ①と②の言葉を掛け合わせて、不思議な言葉を作り、テーマにする
です。
詳しい内容は本をチェックしてください!楽しい本ですよ。

待って楽しい赤信号

待って楽しい赤信号​

僕の住む街に、ぽつんと立つ信号機がある。昨年、その信号機が世界遺産に認定された。
またたく間に、世界中から人が訪れる観光地になり、信号機のまわりには露店やお土産店が次々にオープンした。
「青になった!今だ」と子どもが短距離ランナーのように猛ダッシュをする。
青に変わると、横断歩道の両端から歩み寄り、道路の真ん中で抱き合うカップルもいた。
信号を待つ時間は、もうここだけでしか味わえない。
自動運転が全面化し、数年経った。僕の車は通行者の行動を100%予測し、接触を避ける。
昨日、次の世界遺産候補は「最後に交通事故が起きた跡地」と報道されていた。

「世界遺産になった信号機」から広げました。
いろんな物語の構想が生まれるのがおもしろかったけど、とにかくオチを考えるのが難しかった。
けっきょくベタな近未来予想で落ち着いてしまったのが、ちょっと悔しいので、また挑戦したいです。
(吉村)

海外から来たコイン

海外から来たコイン

1.どんなに価値があっても、使い物にならないことのたとえ。適材適所。

2.外見はいいが、なにを考えているのかわからない人物。

「営業部ではエースだったが、人事部ではまるで―――である。」

ここにたどり着くまでに3本を書いて捨てました。
書けども書けどもオチが納得いかず、ショートショートの分野では海外から来たコインだと痛感した次第です。
ちなみに、ボツにした3作品のタイトルは「宇宙茶漬け」「インスタント・キー」「インスタント・ウォー」でした。
(堀江)

眠気覚ましの神さま

眠気覚ましの神様

深夜3:00。とあるフリーライターの青年が自宅で仕事をしていた。
小説家を目指して新人賞に何度も応募しているが、なかなか通ってくれない。
生活は苦しく、貯金もなかった。基本的にどんな安い仕事も請け負っており、今日は徹夜作業だ。
眠い、眠いと愚痴を吐きながらキーボードをひたすら叩いていると、ディスプレイに何かが映り込み、ギョッとして後ろを振り向いた。
薄暗い部屋に、白くて長い髭を蓄えた老爺が立っている。
思わず椅子から転げ落ちた青年に、老爺が近づいた。
「眠気を覚ましたくはないかね?」
青年は訳もわからずうなづくと、その老爺は深いシワを刻みながら笑い、消えた。
恐怖で青年は震えるが、仕事は待ってくれない。締め切りは今日の朝だ。おびえながらも青年は再度椅子に座り、キーボードを打ち込み始めた。

翌朝。青年は一睡もせずに仕事をやり切り、クライアントにメールでテキストデータを納品した。
眠気はなく、徹夜明け独特のひどい疲れもない。
そういえば、と青年が爺の言っていた言葉を思い出す。
「眠気を覚ましたくないかとか、なんとか言ってたな・・・いい幽霊?もいるもんだ」
青年は恐怖もすっかり忘れて、老爺に感謝をしていた。
眠気もないので、溜まっている仕事を片付けるため、引き続きキーボードを叩きはじめる。
何件か仕事を終わらせて昼食をとったあと、青年はウトウトし始めた。
すると、老爺がまた男の部屋に現れた。
「眠気を覚ましたくはないかね?」
青年は怯えずに、むしろ喜びながら老爺に話かける。
「おお、爺さん!あの時はめちゃくちゃ助かったよ」
「眠気を覚ましたくはないかね?」
「ああ、もちろん!実はまだまだ仕事が溜まってるんだ」
その言葉に、老爺はまたにっこりと笑い消えた。

20年後。青年から中年となった男は、あれから一睡もしなかった。
男に眠気が訪れるたびに老爺が現れ、「眠気を覚ましたくはないかね?」と問いかけた。
男は毎回うなづき、眠気を覚まし続けた。
努力家だったこの男は、有り余る時間を小説制作に使い、今では著名な小説家になっていた。
男は老爺のことを「神さま」と敬っていた。
多忙だが充実した毎日を送る男に、夢についてのコラムの依頼が舞い込む。夢といっても、寝ているときに見る夢だ。
もうずっと夢を見ていない男は、興味が沸いて依頼を請け負った。
その夜。男が眠気を感じると、老爺が男の部屋に現れた。
「眠気を覚ましたくはないかね?」
「いつもありがとう、神さま。実は夢についてコラムを書いてくれって言われたんだ。もう20年も頑張りっぱなしだし、今日は寝てみるよ」
男がそう答えると、老爺はいつもと同じように笑い、消えた。
その途端、猛烈な眠気が男を襲い、倒れこむようにベッドで眠りに落ちた。

病室で高齢の女性が涙をぬぐっている。
かたわらのベッドには、頰がこけた息子が横になっていた。
「たかし、いつになったら起きてくれるの?」
小説家になった男は、あれからずっと眠っている。
老爺が覚ました眠気は、消えたわけではなかった。20年の間幾度となく覚まし続けた眠りが一気に男へ訪れ、もう3年もの間眠り続けていた。
小説家になる夢を叶えた男は、今日も夢の中だ。

やたらと長くなりました。
楽しかったのですが、みなさんと同じくめちゃくちゃ苦戦しました。
僕がやろうと言ったのですが、サボりにしては作業のボリュームが大きかったことに書いてて気づきました笑
みなさんすみません。
(高橋)

紙は流れるが、神は詰まる

紙は流れるが、神は詰まる​

ひどい二日酔いの翌朝、トイレが詰まっていたので水道業者を呼ぶことにした。
水道業者の男はトイレを見るとすぐに「神は死んだ」と、呟いた。そして私に向かって「トイレで神に祈ったな?」と、たずねた。
「はい、二日酔いがひどくて……もう、二度とお酒は飲まないから、気持ち悪いのを治してください! ってお願いをしました」
「その手に持っているものはなんだ?」
「……ビールです」
どうやら神様は、私の迎え酒と信仰の薄さがショックで死んでしまったらしい。トイレの神様は、死ぬとトイレに詰まるそうだ。
 ―――私は、男が設置した神棚に向かって手を合わせる。
「神様、どうか二日酔いを治してください。もう、お酒は飲みません……は、無理なので! これからはお酒を飲む時はお水をちゃんと飲んでほどほどにします! どうか、どうか」

作った言葉は「神様のお墓」でした。
ふざけてしまいすみませんでした。
気持ちが花の金曜日に引っ張られた内容になったかと思います(笑)
楽しく書くことができました。
言葉を作って、その意味を考え、物語をつくるというプロセスが新しくて楽しかったです。ちなみに、神様のお墓という言葉を作ったときに、「神は死んだ」と、絶対入れたいなと思いました。入れることができて満足です。
(山下)

いかがでしたでしょうか?
みんなかなり苦戦していたようで、すこし罪悪感を感じました(笑)

緊急事態宣言は解除されましたが、コロナウイルスはまだ終息しておらず、自宅で過ごす時間が長い方も多いかと思います。
個人的に、「なにかをつくること」は、家の中で出来ることの楽しいランキングで結構上位に入るのではと思っています!
興味を持たれた方はぜひ作ってみてください。もう一度リンク貼っておきますね。

『たった40分で誰でも必ず小説が書ける 超ショートショート講座(著:田丸雅智)』

それでは次のサボり方を見つけたら、また記事をアップするので、チェックしてもらえるとうれしいです!

これまでのサボり方

サボり方改革、はじめました。

「サボる」の語原は、フランス語の「サボタージュ」。工場の機械を壊すなどして雇い主を弱らせる、労働争議の手段としての意味が

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