キャッチコピー・ラボ「夏に本が読みたくなる」コピーを考える

「キャッチコピー・ラボ」とは、お題に合わせてキャッチコピーを制作し、その中から特に優れたキャッチコピーを選ぶワークショップ企画です。
選ばれた作品について話し合いながら、優れたコピーについて考えていきます。

(司会)吉村 (参加者)山下・高橋・堀江・吉村

司会

7月ごろになると、本屋さんで「夏の読書フェア」がはじまり、今年の夏はどの本を読もうかなと考えはじめます

そこで今回は「夏に本(特に小説)を読みたくなる」キャッチコピーを考えてみました。
よくある「文庫100冊選」的なフェアを想定し、そのフェアのキャッチコピーを各自3案考え、気に入ったものに投票を行いました。

司会

また、今回は投票ルールを変え、それぞれが1位~3位のコピーを決め、順位に応じて点数を加点する新ルールを導入しました。
では、点数の高かった順に紹介していきます!

今回のベスト1

(吉村作)

せつないけど、前向きさを感じるコピーですよね。これが冬なら「せつない」だけの印象になりそうだけど、夏だから「青春」をイメージさせる。リアルでも、読書でも、夏に「青春」を感じたいという心をくすぐるコピーだなと思いました。

堀江
山下

確かに、夏は「青春したい」という願望って、ありますよね。夏の文庫100選的なフェアも、青春のイメージが強くて、ポスターなどでも清純派の女子高生を思い浮かべます。このコピーはそんなビジュアルにぴったりじゃないですか。

そうですよね。夏は「青春」への期待や憧れみなたいなものがありますよね。今回のコピーを考えるうえで、「夏だからこそ読書がしたくなる」という動機をどうしたら生み出せるかを重点に置きました。
めいっぱい青春をしたいけど「せつない」のは避けたい、それなら読書で「せいない青春」を味わえばいい。堀江さんが言ったように、リアルでも読書でも「夏」を楽しもうというメッセージを込めました。

吉村-2
高橋

僕は、「せつない夏」はリアルでも体験したいんじゃないかと思うんですよ。だから本のなかだけでそれを体験するというメッセージには違和感を感じました。

たしかに青春に「せつない」はつきもの。本のなかだけに「せつない夏」をおさめようとするのは、本当の青春を味わえないかもしれませんね。

司会
吉村-2

山下さんからビジュアルの話がありましたが、そのイメージでつくってみました。定番って感じですよね。

海

今回のベスト2

(堀江作)

堀江

先ほどのコピーと同じく「青春」に焦点を当ててみたのですが、好きな人の好きなものを知りたいというのは「あるある」だと思うんです。そんな誰にでもある願望を入れることで、親近感を持ってもらえるんじゃないかと考えました。

「君が好きな作家を読んで、君を知る」というコピーだけなら印象に残らないのですが、そのあとの「宣戦布告」という転換がいいですよね。この一文が「夏」という季節感にもぴったりとくる。夏の読書を楽しくさせてくれるコピーだと思いました。

吉村-2
山下

文庫100選的なフェアに、最近はラノベが入ることも多くなってきています。このコピーは、ラノベの読者層に響くんじゃないでしょうか。
文庫100選的なフェアで用いられるコピーって、観念的というか、ぼんやりとした印象があるのですが、このコピーは読むことの動機がはっきりとしているのがいいなあと。

文庫100選って「君のための100選」みたいなメッセージがあると思うんです。自分が想う人が100選の中から何を選ぶかで、相手を知るきっかけにもなる。自分だけでなく、誰かと一緒に「文庫100選」を楽しむ、そんな側面にも気づかせてくれるコピーだと思いました。吉村さんがいうように、最後の一文でシーンがガラッと変わるのもいいですよね。

高橋
吉村-2

こちらも「青春」をモチーフにビジュアルをつくってみました。

今回のベスト3

(堀江作)

今の時流をとらえていますよね。コロナ禍のなかだからこそ使うべきコピーだと思い、投票しました。それと、安価、安心、安全の3つがテンポよくて気に入りました。

山下
堀江

そうなんです。「コロナ禍だからこそ必要なコピーってなんだろうか」って考えて、つくりました。新たな世界に引き入れてくれる読書は、旅行に例えることができると思うんですが、その発想でコロナ禍だからこその読書のメリットをストレートに伝えてみました。

この時期に「読書」をあつかううえで、本が持っている魅力を端的に伝えていますよね。

高橋
吉村-2

このコピーは、コロナ禍の読書フェアにはぴったりだと思うんですが、今回のテーマ「主に小説が読みたくなる」からはずれるんじゃないかと。文庫100選的なフェアにふさわしいコピーかというと疑問に感じました。

いまの時流を読むことも大切ですが、コピーが使われる場面やターゲットなどを深く理解して、あらゆる条件の中で「これだ」というコピーを考え、選ぶことが重要です。そのへんをもう一度しっかり考えていく必要がありますね。

司会
司会

今回はベスト1~3に票が集中しましたが、そのほかにも票が入ったコピーを紹介していきましょう。

点数を獲得したコピー

(山下作)

堀江

本屋で掲げられていたら、興味を引きませんか、このコピー。

コロナ禍の影響で、本屋さんに行くと感染症やバイオテロなどの本がよく紹介されています。いま起こっている事実と物語を照らし合わせることで、新しい知見が得られるんじゃないか、そんなニーズに訴えるようなコピーを考えたのですが・・・

山下

「夏の読書」とは違うテーマで生きそうなコピーかもしれませんね。

司会

(吉村作)

吉村-2

読書は別世界に招いていくれるようなものですよね。読書がいつもと違う夏を招いてくれる、そんな期待がもてるような意図を込めました。

既視感があって、私は投票しませんでした。

堀江
山下

文豪が招いてくれなくても「夏はくるよね」ってツッコミを入れました。

“特別感のある夏”がくることを伝えたかったのですが、それが伝わっていないのがこのコピーのダメなところなんでしょうね。

吉村-2

(高橋作)

高橋

文庫100選のなかには、いろんな言葉があふれています。その中からいま自分が求めている言葉を見つけていくことも、読書の動機のひとつになるではと思い、このコピーを考えました。

このコピーも既視感がありますが、もう少しシンプルに短くしたほうが、良かったかもと思いました。

吉村-2

感想

司会

今回は「どのコピーを選ぶか」ということについて考える機会が多かったのではないでしょうか。夏、小説、読書フェア、文庫100選、本屋、読者など、さまざまな要素が組み合わさるなかで、どんなコピーをつくり、どのコピーを選ぶのか、それぞれで何かを学ぶことができたのではないでしょうか。

自分が考えたコピーについて人から意見をもらうのは、やはり面白いですね。自分がまったく想像していなかった捉え方をされるなど、たくさんの気づきがありました。多様化の時代といわれていますが、読書の関わり方も捉え方もどんどん多様化しているんじゃないでしょうか。そのなかでひとつのキャッチコピーをつくる意味って何なんだろうということも考えさせられました。

吉村-2
堀江
コピーを考える際にいろいろな角度からの切り込み方は意識するようになってきましたが、自分軸で投票しがちなので、コピーを選ぶスキルももっと必要だなと痛感しました。ちなみに今読んでいる本はD.カーネギーの「人を動かす」です。

中高生のころは夏の読書フェアを割と楽しみにしていた記憶があります。数年ぶりに、各出版社の夏の100冊を調べてみたら、読書がしたくなるような選書で久々にワクワクしました。
今回のキャッチコピーラボでコピーを書いていてて思ったんですが、複数の小説を対象にしているので、具体的なことを書くのが難しい。
ただコピーを選ぶときには、ぼんやりしすぎていると、なかなか心に響きにくい……。そのバランスって、すごく大事なんじゃないかと思います。
次回はもう少し、ターゲットについて考えて、コピーを作っていきたいと思います。

山下
高橋

(今回も)言いたいことそのままな感じのコピーを作ってしまったので、もう一踏ん張りをどうするのかが、自分の課題だなと思います。推敲大事ですね・・・。次回は伝えるメッセージはひとつにしぼって、表現をいろいろ考えてみます。

では、さいごに票が入らなったコピーも紹介します

司会

・読みたい本があるので、この旅は鈍行で
・胸ポケットにハードボイルドな物語を忍ばせ(弾丸も受け止める厚さだ)
・てのひらにのる、夏旅
・家の中でも、旅に出られる。
・いつもの夏から、抜け出そう。
・人生詰む暇あるなら、本積む時間はないよね。

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