みなさんこんにちは。
ポーランドで新米日本語教師をしているZosia(ゾシャ)と申します。
今回は、海外で日本語教師として働きたいけど、難しいのかな?という疑問にお答えします。
英語が話せないんですが・・・
やはり海外で働くうえで一番気になるのが、英語のスキル不足ですよね。
日本人教師同士はもちろん日本語でコミュニケーションできますが、勤務先はその土地の人がスタッフとし切り盛りしている場合がほとんどです。
業務上のほうれんそうや、もちろん契約のことなど、英語ができないと困ることも多いのかな?と思ってしまいます。
意外にそうでもなかった
わたしが働く日本語学校も、もちろん現地スタッフはポーランド人です。
授業で困ったことがあったときの相談や、諸々の連絡はすべて英語で行っています。
が、案外簡単な英語で問題なく意思疎通できます。
とくにわたしの場合は、相手も英語ネイティブではありませんので、引け目を感じることなく、多少ヘンな英語でもコミュニケーションをとることができています。
情報交換などは日本人教師同士で助け合っていくのも大切です。
それから、勤務環境次第ですが、メールでのやりとりが多いほうが意思疎通はスムーズです。
文章なら推敲もできますし、翻訳機にかけたり、相手からの連絡を残しておくことができます。
授業はどうするの?
これは学校のスタイルによって変わってきますが、おそらく海外で日本人を雇用している学校は「日本語ネイティブから学ぶこと」がウリなので、「直接法」を採用している学校がほとんどではないでしょうか。
【用語解説】
直接法:学んでる言語で教えること(例:英語を英語で教える)
間接法:学習者の母国語、もしくは英語で対象言語を教えること(例:英語を日本語で教える)
というわけで、「直接法で教える」と採用情報に明記している学校であれば、日本語を教えるための英語のスキルは不要です。
みなさんの大学や高校にも、アメリカやオーストラリアからきたELTの先生がいて、1コマ英語だけでやりとおしていた・・・そんな記憶があるはず。
日本語を日本語で教えるのは、もちろん少し遠回りです。
「読んでください」という日本語を「Please read it」と説明してしまえば簡単ですが、「読んでください」と繰り返しながら、本を見るジェスチャーを添えて理解してもらう・・・そんな風に進めています。
とはいえ、英語は便利です
ある程度日本語が話せる・理解できるレベルの学習者であれば、直接法での指導もスムーズです。
が、やはりゼロベースで始めたばかりの生徒には、英語の説明が必要になってきます。そして、生徒も英語でいろいろな質問をしてきます。
英語が苦手な人は、あらかじめ英語の台本を作って、それに沿って初級者を指導していくのがいいと思います。難しい質問がきたら、「すみません、来週までに答えるから、先生の宿題にさせて」と言えばOKです。
日本語教師はみんなカタコト英語になるらしい
ポーランドで日本語教師を始めてから感じているのは「わたしの英語力、なんか下がってきてる・・・?」ということです。
それもそのはず、授業ではできる限り生徒がわかる部分は日本語を使おうと意識しているので「ここは、exactlly same meaning ですね」などといった某芸人さん(むかし流行った)のような日本語×英語のカタコト言葉を話してしまうのです。
先輩教師に相談すると、それは日本語教師あるあるだと言われましたが、そろそろどうにか軌道修正するべきだなと思います。
まとめ
- ビジネス英語スキルは不要
- 意思疎通できるレベルの英会話力は必要(TOEIC650くらい)
- 直接法だけで押し通すのは結構難しい
- 「英語でどういう意味?」と質問されたときのために、
基本の英単語は知っていたい - そして英語が崩壊していく
ポーランド人は頭がいい人が多い民族だそうです。
小学生・中学生の生徒も増えていますが、流ちょうな英語で質問してくる子も多く、日本の英語教育の遅れを感じることもしばしば。
わたしももっと頑張らないと、と思わされる毎日です。(来年から・・・)
それではみなさん、また次回。さようなら。